お金も人手も足りない小さな会社のWebマーケティングで、SEOは重視すべきか。
結論は、「はじめは重視すべきでない」です。
他にもっとやるべきことがあります。ただ将来的には重視することになるでしょう。
この記事では小さな会社のWebマーケティングにおけるSEOの考え方を解説します。
ぼく自身、「Webマーケティング=SEO対策」だと思っていたことがありますが、SEOはあくまで一部。使えるお金も人も少ないなら、やるべきことに集中しましょう。
はじめのSEO対策として最低限やるべきことも紹介します。
Search Engine Optimizationの略。日本語では「検索エンジン最適化」。特定のウェブページが検索結果で上位に表示されるように構成や内容を調整すること。
Webマーケティングにおける集客には順番がある
自社のWebサイトをユーザーが訪問するルートは基本的に「広告」「SNS」「SEO」の3つしかありません。
広告は、検索結果、SNS、Webサイトなどに自社の広告を表示させることができます。即効性はありますが広告費が必要です。
SNSは「誰が言うか」が重要なメディア。すでに企業が認知されていれば、権威性、信頼性があるので生かしやすいです。
お金はかかりませんが、毎日投稿してこまめにフォロワーとコミュニケーションを取るなど、おそらくあなたが思っている以上に手間がかかります。ぶっちゃけむずかしいです。
これに対し、SEOは「何を言うか」が重要視されます。
自社でやればお金はかかりません。しかし結果が出るまで最低半年ほど時間がかかります。検索エンジンに評価されるコンテンツづくりの知識や技術が必要です。
この中で最初にやるべきは「広告」。理由は早く、確実に成果が出るから。データが手に入り、対策が考えやすいのもメリットです。
SEOやSNSは、ひとまず広告で集客ができるようになってから考えましょう。広告を回して集まったユーザー情報を生かせばSEO対策もしやすくなります。
広告がうまくいっていてもSEOはやるべき
「広告で集客できるならSEOはやらなくていいのでは?」と思うかもしれません。
広告費をどんどん増やせるなら、それでもいいでしょう。
ふつう広告費には限りがあります。最適化がうまくいっても、広告費が増えなければユーザーの流入数は頭打ちです。
だから別のルートとしてSEOが有効なのです。
SNSよりSEOを先にしたのは、SEOの方がやりやすいから。
先にも書いた通りSNSは「誰が言うか」が重要です。
失礼ながらこの記事を読む方の多くは、世間的にほとんど知られていない会社で担当をされていると思います。その状態ですと、SNSを活かせるようになるには時間がかかるでしょう。
広告がうまくいき始めたら、SEOに手を付けるタイミングと考えてください。
Webマーケティングは広告とSEOで安定する
SEOがうまくいくと、広告を上回るユーザーの流入が見込めるようになります。
実際弊社では検索からのユーザーが広告を上回っており、1年でもっともお申し込みに繋がる流入経路に成長しました。
だからと言って広告をやめるわけにはいきません。
検索で上位に表示するかどうかはGoogleをはじめとする検索エンジンが決めています。アルゴリズム次第で現在上位表示されている記事があっさり下位に転落するのはよくあることです。
そうならないようにメンテナンスは行いますが、一定のリスクは免れません。
広告とSEOを一緒に活用するのは、リスクヘッジにもなっているのです。
基本的なSEO対策の考え方
では自社にいるスタッフだけで、どうSEO対策をすればいいでしょう。
初めからあまりむずかしいことをする必要はありません。
まずは対象を「元からあるホームページ」と「これから作るコンテンツ」に分けて考えます。
元からあるホームページのSEO対策
チェックするのは「見やすいサイトになっているか」。
見づらくなっている原因としてよくあるのが次の4つです。
- 文字が多すぎる
→代わりに画像や図を使いましょう - 文が長すぎる
→句点は1文に1つが基本。それより多いなら、2つに分けるか削除します - 改行が少ない
→意味のつながりを考えて2、3行に1回改行を入れます - 見出しと内容が食い違っている
→見出し通りのことがわかるように内容を書き換えます
これを改善することで、ユーザーが長く滞在してくれる可能性が高まります。「他のページも見ようかな」と思ってくれるかもしれません。
Googleはユーザーファーストを掲げているので、ユーザーが利用しやすいサイトはGoogleの高評価の対象です。
他にもできることはありますが、まずはこれだけ注意してみてください。
これから作るコンテンツのSEO対策
元からあるホームページだけでは、検索してもらえるチャンスが広がりません。
より多くのキーワードから訪れてもらうために、新たに記事コンテンツを作る必要があります。いわゆる企業ブログですね。
記事コンテンツを作るときに気をつけるのは、「ユーザーの役に立つ記事を書く」「タイトルにキーワードを2、3個入れる」の2点です。
ユーザーは問題を解決するために検索窓にキーワードを入れて検索します。例えばこんな感じ。
「就活の面接を絶対突破したい」と思う
↓
「就活 面接 コツ」で検索
↓
就活面接のコツが書かれた記事を見つける
あなたの記事のタイトルに「就職 面接 コツ」が入っていれば、検索結果に表示されやすくなります。例えば以下のようなタイトルです。
「就活面接にコツってあるの?内定獲得のための面接対策」
これが上位に表示されるかどうかは、細かいテクもありますが基本的には記事の内容によって決まります。
記事の内容がユーザーの役に立つものであれば読んでもらえます。するとGoogleが「いい記事だ」と評価して検索順位を上げてくれるという仕組みです。
「ユーザーの役に立つ記事を書く」「タイトルにキーワードを2、3個入れる」の2点に気をつけて記事を書いてみてください。
SEO対策でできることは他にもありますが、一度に全部やろうとすると大変です。ここに挙げた2つは十分成果が期待できるものなので、はじめはこれだけ気をつけましょう。
SEOは当たればラッキーくらいの気持ちで始めよう
お金を出してプロに任せるならともかく、素人が自分でやるならはじめはあまり期待しないのが賢明です。
むしろ当たればラッキーくらいの気持ちでいると、予想外の成果が出てやる気が出ます。
繰り返しますが、SEOは成果が出るのに時間がかかるもの。でも当たると大きい集客手段でもあります。
広告からの集客が軌道に乗ってきたら、期待は控えめに始めてみましょう。