ネットに記事を上げるならSEO対策はやるべき。
たしかにその通りですが、個人的には企業のオウンドメディアの場合、絶対ではないと考えています。
今回は「オウンドメディアにおいてSEO対策はすべきか?」について、インハウスマーケターの目線で語ってみます。
ぼくは事業会社でWebマーケティングをしています。したがって社内での事情を交えながらのお話です。
何のためのSEO?
SEOをする目的は、いうまでもなく自分の記事を検索上位に表示させることです。
検索結果の上位に表示されれば、よく多くの人が自社のサイトに来てくれます。
だからできるならやった方がいい。それは間違いないけれど、問題は「できるかどうか」なんですよね。
SEO対策で失うもの
弊社は複数人で記事を書く体制です。
ライターはいません。営業職や講師職の人たちが、業務の合間をぬって記事をひねり出している。皆さんSEOのことなんて知りませんし、記事を1本書くにも大変苦労をされています。
この状況でSEOをやるのは書き手に負担がかかりすぎる。だから弊社ではSEOをあえて捨てています。
SEOに取り組むということは、記事を書く準備と手間がさらに増えるということです。手間がかかり過ぎれば記事を作ることが億劫になり、更新自体が止まってしまいます。
SEOができていないことより、こっちの方が怖い。だからやった方がいいとは知りつつ、弊社ではSEOはほぼやっていません。
SEO対策をしなくてもSEOになっている?
こうしてできた記事は検索に引っかからないのかというと、実はそうでもありません。
Googleは無視して100%ユーザーの方を見て書いた記事でも、最適化は可能です。
数は少ないですが、そこそこ検索ボリュームのあるクエリで上位表示されるものもあります。
GoogleはGoogle が掲げる 10 の事実で「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」と言っていますから、当たり前といえば当たり前です。
ディレクションでできること
ぼくはライターとディレクションの両方でコンテンツ作りに関わっています。
自分が書くときは、SEOを気にします。ディレクションするときは、基本的に書き手の意向を尊重します。その上で少しだけSEOを意識した調整を加えます。
具体的には、タイトルと見出しです。見出しはつけてない人が多いです。
メルマガならそれでもいいんですが、ブログ記事として出すなら見出しはつけたほうがいい。ページのテーマを検索エンジンにわかってもらいやすいからです。
SEOは記事を見つけてもらう手段の一つに過ぎない
記事は読者に見つけてもらわなければ読まれません。
見つけてもらうためにSEO対策を施すのですが、SEO以外にも記事を見てもらう手段はあります。
SNSや広告、メルマガ、紙媒体、営業資料を通して届けてもいいのです。だからSEOにこだわる必要はありません。
オウンドメディアにおいてSEOは最重要ではない
一番大事なのは、更新を続けられる体制を作ること。個人的にはそう考えています。その次がユーザーファーストで記事を書くことです。
オウンドメディアにおいては、コンテンツが作れないと話になりません。作ればそれだけユーザーとの接点が増やせます。
だからSEOを知らないチームであれば、まずは普通に更新を続けられる作業量に抑えるべきで、それを妨げるならSEOはしなくてもいい。
ユーザーファーストで書いていれば、上位に表示される記事も出てきます。まず注力すべきはそこです。
