こんにちは。カトー(@hisayosky)です。
ぼくはローンを組まずに家をもちたいと考えています。
ローンを組まずに家をもつには自分で作るのもアリなんじゃないかと思いつきました。
しかしぼくには技術がありません。家どころかイスひとつ作ることができない素人です。
そこで「木と土で小屋作りワークショップ」に参加して家の作り方の基礎を学ぶことにしました。
1回目のワークショップの前半で製材所を見学してきました。
今回はそのときに聞いた国産材のお話について書きます。
結論としては「やっぱり家は国産材じゃないとだめだな」です。
ではいってみましょう。
木材の説明してくれた人
ときがわ木材(有)の田中さん。
という名ゼリフをもつ。
スギとヒノキの違い
木には「白太(しらた)」と「赤身(あかみ)」があります。赤身の部分を見ると違いがわかります。
スギは赤くてヒノキは白っぽい。これで見分けがつきます。
またスギのほうがヒノキにくらべて軽いです。もち比べてみれば簡単にわかります。
スギが軽いのは、木がより多くの空気を含んでいるからです。
空気を含んだスギは感触がやわらかく傷つきやすい木材です。以前は床材として不向きと考えられていました。
しかし足に触れる感触のよさから最近では床に使われることが増えているそうです。
床が傷つくのがいやな人には堅いヒノキがおすすめです。
とはいえ合板のフローリングに比べるとヒノキのほうが傷つきやすいようです。
>>>【参考】知っておきたいヒノキフローリングのメリット・デメリット
木材の製材工程
製材の工程は以下のとおりです。
- 丸太の外側を切り落とす
- ほしい大きさより少し大きめの角材にして乾燥させる
- 乾いたら実際にほしい大きさに削る
- 完成!
このうち②の「乾燥」が製材のポイントなのでくわしく見ていきます。
木材の乾燥方法の特徴
乾燥方法には「天然乾燥」と「人工乾燥」があります。
人工乾燥は「高温(約100度)」「中温(約70度))」「低温(約35度)」の3種類にわかれます。
田中さんによると、どの温度でもコストはあまりかわりません。
高温なら乾燥に要する時間は短くなり低温ならそれだけ時間がかかります。
高温乾燥は乾燥効果が高く木材の変形が少ないという利点があります。
いっぽうで内部割れを起こしやすかったり木独特の香りがとんでしまったりするという欠点もあります。
現在の流通スピードに合わせるとどうしても高温乾燥が採られやすいですが、木材にかかるストレスを考えると低温乾燥のほうが理想的です。
一番ストレスが少ないのは天然乾燥ですが、時間がかかりすぎます。
人工乾燥と合わせて使われることはあるようです。
じつは乾燥させなくてもいい?
昔は棟上げしてから半年以上も骨組みのままにしてありました。
壁塗りなどをしている間に木材が徐々に乾燥し、変形したのを見計らって大工さんが修正していました。
だから乾燥の工程が必要なかったのです。
現在は数ヶ月で建ててしまうのでこんなやり方はできません。
時間をかけないのなら、お金をかけて乾燥させるしかありません。
「国産材、じつはいまが使い時」の理由
ときがわ木材さんで使われているのは樹齢50〜60年ものの木材です。
戦後に植林された樹木がいまちょうど使い時を迎えています。これを使わないと行き場を失った樹木で山が荒れます。
でも国産材は高い印象がありますよね。
今回のワークショップを主催している名里さんによれば
とのこと。
たとえば1軒建てるのに1000万円かかるとして30万円の出費は全体のわずか3%。
これを100円のお菓子に換算するとわずか3円の違いでしかありません。
3円出せばずっとおいしいお菓子が食べられるならぜったい3円余分に出しますよね?
家は一生住むものですから安いという理由で外材を使わなくてもいいのではないでしょうか。
木造建築はなぜ1000年もつのか
法隆寺のように1000年も建っている木造建築があります。
木造建築はなぜ1000年ももつのでしょうか。
木の家はたとえ柱が腐っていても、腐っている部分に新しい木材を継ぐことができます。
木材を長く使う技術はありますが、できる人も家もだんだん減ってきているのが現状です。
と木材のことがわかったところで、いよいよ墨付けの作業に入っていきます。
墨付けの工程はコチラの記事でわかります。
◆参考記事
>>小屋の作り方を習ってきました。墨付けの様子を紹介します【素人でも簡単】
まとめ:長く住む家ならぜひ国産の木材を検討したい。
- 高温乾燥はよく乾くので変形しにくい。
- 低温乾燥は香りがいい。
- 国産材はいまが使い時。思っているほど高くない。
- 木材は最先端の材料です( by 田中さん)
◆小屋作りの工程がわかる記事はコチラ!
>>DIYで小屋作りするなら知っておきたい「刻み」のコツをまとめてみた