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【完全手作り】自分で家を作ってきました。コブハウスづくり壁編その2

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完全手作りのコブハウスづくり。今回はコブの玉を使った壁の作り方です。

前回作ったコブの玉を貼り付けていきます。言ってしまえばこれだけですが、やってみないとわからないポイントってあるものです

そのあたりをふんだんにおりまぜて解説していきます。

コブをはこぶ

いやー、期せずしてダジャレになってしまった(笑)

さてコブの玉、結構重いです。ズシッときます。しかもたくさんある。

これを道具を使わずもっとも効率よく運ぶには、、、

そう、投げればよろしい

コブを投げて運ぶ技には「コブトス」という名前がついています。こんな感じ。


この方法ならあれよあれよという間に山のようなコブ玉が運べます。しかもたのしい。

こうしてコブ玉を作業する場所の近くに移動させます。

基礎にコブを継ぐ

まず基礎のブロックにコブスープを塗ります

コブがブロックにしっかりとつくようにノリでも塗るつもりでまんべんなく塗っていきます。

塗れたらコブをくっつけます。コブ玉が原形をとどめないくらいぐいぐいと指で押しつけます。

棒のような道具を使うとラクです。

この棒。英語では「cobber’s thumb(コブ作りの親指)」という名前がついてますが、当ブログではテルさん命名の

テルさん
コビットの親指

を日本語の名称として採用します。

壁が垂直になるように側面を手で整えながら押しつけていきます。

側面を整えるのに平らな板を使うのもグッド。きれいに仕上がります。

これを続けていくとこうなります。

見よ、この美しい仕上がりを。とくに側面。見事に平らで垂直になっています。

上面には穴がぼつぼつと空いています。これには二つ意味があります。

ひとつは空気に触れる面積を広げ早く乾燥させるため。もうひとつは上に重ねるコブのつきをよくするためです。

壁を高くしていく

下のコブがある程度固まっていないと上のコブの重さでつぶれる。

コブはある程度乾いてから上に継ぎ足していきます。足したコブの重さで下のコブがつぶれて広がってしまうからです

 

コブの上にコブを足す場合、コブとコブががっちり噛み合うようにくっつけます。

指やコビットの親指でぐいぐい押してコブにコブがくい込むように継ぎ足していくのが重要です。このとき継ぎ足したコブは原型を止めません。ぜんぶがひとつになるように念入りにくっつけていきます。

もし煉瓦のようにコブを積んだだけの壁だったら張り手一発で崩れてしまうでしょう。コブとコブががっちり噛み合っていれば外力に強い一枚岩の強い壁になります。

強さの秘密は「ワラ」

コブの壁は一枚岩になる。だから強い。

ではなぜ一枚岩になるのか。指でぐいぐい押すことでコブ同士が一体になるからなのですが、じつはもうひとつ仕掛けがあります

ワラです。

コブをこねたときにワラを入れましたね。あのワラは長いまま混ぜました

コブの壁のなか。ワラの繊維構造ができている。 薄い茶色の線はコブとコブの境界。

長いワラが入ったコブをコブの壁にぐいぐい押し込んでいくと、ワラも一緒に食い込みますするとコブとコブが粘土だけでなくワラで繋がれたことになります

短いワラだとこうはいきません。だから長いままのワラをいれたのです。

このような繊維構造が壁のなかにできることで、より強固な一枚岩の壁ができあがります。

1日の作業の仕上げ

どんなに早く作業が進んでも1日で終わることはありません。

次回の作業がしやすいように1日の終わりには仕上げの処理を施します。

その名も「spine and ribs」。背骨とあばら骨という意味です。名前のとおりコブの壁に背骨とあばら骨を作ります。このように。

これも上面には穴をあけ、側面は垂直に整えます。

spine and ribsにすることで今日作った部分と次回新しく作る部分ががっちり噛み合います。つぎはぎでも強い壁にする工夫です。

その他にやったこと

基礎のまわりを土で埋める

矢印が埋めたところ。

ブロックのまわりがあいていたので土で埋めました。ついでに土地を平らにならしました。


建物の角に大石を固定

建物の角に大きな石を設置しました。コンクリートで固めてあります

角は足やものがあたって傷みやすいコブだったら削れていってしまうので大きな石でこれを防ぎます。

マークさん
あと見た目がいいね

石が壁と一体化したところ。


霧吹き

時間が経てば経つほどコブは固くなります。固いと新しいコブが馴染みにくいので、霧吹きをして表面を湿らせました。コブスープを使ってもよいです。


コブの練り直し

真ん中のコブ玉はちょっと乾いてきている。

コブの玉が乾燥していたら軽く水をかけて練り直しますワラが足りなければ足した上で練り直します。少量なのでパンでもこねるように練りましょう。すぐできます。

乾燥してぼそぼそになったコブを無理に使わないように壁が弱くなります。


新たなコブスープづくり

掘り出した粘土。これを水に浸して置いておく。

基礎づくりで掘り出した粘土は塊になっていました。このままでは使えないので、水に浸してコブスープにします。浸すだけですが、時間がかかります。

大量のコブスープができてしまいますが用途はあります。コブに混ぜたり、壁に塗ってノリの代わりにしたりします。

着工から5日目。壁をつくりはじめてから2日目でここまでできました。

spine and ribsをのぞいて15㌢、含めて20㌢といったところ。

やってみて注意したほうがよいと思ったこと

壁の高さは考えない

今回は2日で約15センチの壁ができました。壁は2メートル50センチになる予定。てことは、完成まであとどれだけかかるんだ!?

マークさん
いまは考えないほうがいいよ

先のことは考えずただひたすら目の前の壁に取り組むべし。


爪の泥対策

とにかく泥を触るので、爪の間に泥が入ります1日ならいいですが、何日も作業すると取れなくなるおそれあり。

心配な人は事前に対策をとっておいたほうがよいです。

⇒【参考】手の泥汚れの取り方


足のヒリヒリ対策

コブは足でこねます。粘土だけならよいですが、細かい砂利も入っているので足の皮膚は傷つくようですぼくは風呂に入ったらヒリヒリしました。

皮膚が弱い人は道具を使うなり長靴を履くなりしたほうがよいでしょう。

感想

おやつ!

コブハウスづくりは作業量が途方もなくありますあんなに時間と労力をかけてたった15センチしか壁ができなかったのだから、これからの作業量は推して知るのもイヤなほど。

だからこそ効率的に作業を進めましょう、、、とはならないのですコブの場合。

手を止めて作業場を見渡すと、コブをこねるもの壁と向き合うもの語り合うものおやつをおいしくいただくものカメラのシャッターを切りまくるものそして服を着てない子どもたち、とずいぶんきままな様子です。

効率的ではないけれど、気ままなほうが作業は進む気ままにやるから人が集まる、また来てくれる。そういう現場と思います。

今後も気ままに作るでしょうから、いつ完成するのかわかりません。でも気ままにつくるかぎりコブハウスづくりは続くでしょう

効率的であることよりも持続可能であることそれがコブハウスづくりに必要な条件である気がします。楽しいことが一番です。

今後の予定

未定

トモさんがワークショップを開催しつつコツコツと壁を作っていくと思われる。

窓枠、ドアを設置する段になったらまたマークさんとテルさんを呼ぶと話していたような。

まとめ

  • コブは一枚岩の壁にする。
  • そのためにコブをねじ込む。ワラもねじ込む。
  • 固いコブには潤いを。
  • 効率よりも持続可能なスタイルで。
  • あ、トモさんの描きなおした顔出せんかった。

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