自社の商品を売りたくて、営業の電話をかけては断られまくっていませんか。
売り込む前に、商品が売れない理由を考えてみると別のアプローチの仕方が見えてきます。
今回はマーケター視点で考える「自社サービスが売れない理由と集客以前に取り組むべきこと」について解説します。
商品は関係ない
「商品がよければ売れる」と考えがちですが、この考え方はやめた方がいいです。理由は2つあります。
ひとつは、責任を人に押し付けることになるから。
ぶっちゃけ商品について言いたいことは多々あるでしょうが、作っている人に直せと言ったところで反感を買うだけです。
商品に文句をつけるなら、自分が手を尽くした上で言うべきでしょう。
もうひとつは、商品の良し悪しは使ってはじめてわかるものだから。
人は多くの商品やサービスの使い心地を知ることなく、期待だけで「買おう」と思います。
使ってみてよかったら、別の商品も使ってもらえるでしょう。商品の良し悪しが関係するとしたらここ。最初の商品が売れるかどうかとはほぼ関係ありません。
だからマーケティングが重要なのです。
売れない2つの理由
商品やサービスの質が関係ないとしたら、売れない理由はなんでしょうか。以下の2つが考えられます。
商品が知られていない
知られていない商品が売れるわけはありません。
だから少しでも知ってもらおうと、広告を打ったり営業電話をかけるわけですが、往々にして効果は芳しくありません。
商品を知ってもらうのはたしかに大切ですが、それだけではダメなことがわかります。
信用がない
商品を知ってもらうのと同時に、企業や商品に対する信用も必要です。
「Macのパソコン」「NIKEのランニングシューズ」「ユニクロのTシャツ」「Adobeのソフト」
などは企業やブランドに信頼がすでにあるので、安心して買うことができます。
Amazonで売っている各種の廉価版商品はまったく聞いたことのない会社が作っていますが、「Amazonで売っているなら大丈夫だろう」と考えて買うことができます。これはAmazonの信用の力です。
「でも、それって有名企業の話でしょ? うちみたいな零細企業にはムリ」
と考えてしまうかもしれません。
たしかにAppleやAmazonのような知名度を獲得するのはかなり難しいです。しかし信用は知名度だけで得られるものではありません。他にも方法はあります。
知名度ほぼゼロの企業の商品が信用を得るには
3つやり方があります。
ホームページをきちんと作ること
「きちんと」がポイントです。
せっかく興味をもってホームページを訪れたのに、見たい情報がなかったりずっと更新がされていなかったりしたら、なんとなく「これはダメだな」と思われてしまいます。
そもそもユーザーが知りたい情報をわかりやすく提供できていない企業が信用してもらえるはずがありません。
だからホームページがあるだけでなく「ちゃんとユーザーのことを考えて作ってあること」が重要なのです。
ユーザーとの接点をたくさん持つこと
各種情報発信がこれにあたります。
例えば自転車の購入を考えているとして、まったく知らない近所のお店と、いつもYouTubeで解説動画を見ているちょっと遠くのお店だったら、どっちに行ってみようと思いますか?
おそらくYouTubeを見ているお店が選ばれるのではないでしょうか。
普段からユーザーに役立つ情報を提供し続けることで、購入意欲が高まった時に「あのお店に行ってみよう」と一番の選択肢に挙げてもらえるのです。
ユーザーの口コミを集めること
口コミには、見たことがない商品の期待値をMAXにしてくれる力があります。だから商品やサービスの信用を築くなら口コミが必要です。
ぼく自身、口コミを見て「買おう」と決断したことは数え切れません。逆に口コミがなかったら、まったく買わなかったでしょう。
企業に知名度がないのなら、絶対やるべきです。
広告を打つ前に信用を作ろう
ここまで読んでくれたあなたは、やみくもに広告を打ってもだめなことがおわかりかと思います。
いくらキーワードや広告文をうまく設定したところで、サービスや商品に信用がなければユーザーを動かすことはできません。
知名度のない企業が信用を得るのは時間のかかる作業ですが、時間をかけてでも取り組む価値があることです。
すでに信用があるなら、それを未来のお客さんにもわかるように集めて見せられるようにしておきましょう。
Webマーケティングというといかに人を集めてくるかが注目されがちですが、こういった地道な下準備がないとうまくいきません。