2021年3月。このたび転職を決めました。
転職先の会社にはWebマーケティングがまだありません。Webマーケティングの体制を構築するのが次の仕事になります。
まだ経験が浅いので、本当ならWebマーケ会社に入っていろいろ教えてもらうのがいいでしょうが、ぼくはそう考えませんでした。
今回はぼくが転職を決めた背景について語ります。
転職のきっかけは「引っ張られた」こと
じつは「よーし転職するぞ!」と思っていたわけではありません。
今の会社では一定の成果が上がっており、このあたりが転職チャンスかなとは思っていましたが、具体的な転職先の検討はしていませんでした。
そんな時に今回転職する会社から「こっちでやってほしい仕事がある」とお話がありました。うちの会社のWebマーケティングを作ってほしいと。
今の会社のWebマーケはすでに維持さえすればいい段階。やることはほぼありません。
単純な更新作業を続けるのもつまらないので、「いいですよ」と返事しました。
逆に大変だったのが退職の意向を伝えること。
上長に「辞めさせてください」と言うのは生涯2回目ですが、今回もエネルギーがずいぶん要りました。
Webマーケティングがない会社を選んだ理由
「せっかく転職するのに、なんでわざわざWebマーケティングがない会社?」
と思った方もいるでしょう。
転職先にWebマーケがない会社を選んだのは以下2つの理由からです。
理由1 Webマーケティングを必要とするのは「Webマーケがない会社」だから
集客にWebを使う流れは今後も加速していくでしょう。問題はその方法。
「ホームページやメールで集客するんでしょ?」
そのくらいのことは誰にでも想像がつきますが、それぞれのメディアをどう組み合わせて運用すれば集客できるのか。
そこがわからずに悩む会社やお店は必ず発生します。
だとするとWebマーケティングの体制をゼロから構築した経験は、幅広い事業者に応用できるはず。
広告やSEOなどを専門にやるより、Webマーケターとしての商品価値が高まる経験だと考えました。
理由2 一点突破のスペシャリストタイプじゃないから
ぼくは一つのことで圧倒的に突き抜けられるスペシャリストタイプではありません。
広く浅くカバーしたスキルを組み合わせて専門性を出すゼネラリストタイプです。
こういうタイプが活きるのは、Webマーケ全体が見られる事業会社のWebマーケティング担当。
集客がうまくいかないとき、工程の一部分を直しても全体はよくなりません。すべての工程をちょっとずつ良くした結果、あるとき全体が飛躍的に改善します。
変化が見られるのは楽しいですし、そっちの方が自分には合っているなと思いました。
自分にできることを考慮した上で、未来の顧客から求められそうなコースを選んだ結果こうなりました。
ぼくが考えるWebマーケターの在り方
インハウスのWebマーケターの仕事は「自社のスタッフでWebマーケティングが回せる体制を作るところまで」と思っています。
Webマーケターがいなければ成り立たないようでは仕組みとは言えません。人が入れ替わっても維持していけるのが理想的です。
次々と新商品やサービスを開発する企業ならずっと所属することもあり得ますが、基本的には仕組みができたら次の仕事に移る。
そのほうが会社にとってもマーケターにとってもいいんじゃないかと考えています。
なので会社に所属しつつも、「今の自分に他の会社からのニーズはあるだろうか」というのはこれからも意識するでしょうね。
マーケターのように生きる
こういうタイトルの本があり、ちょうど今読んでいます。
マーケターのように生きるとは「相手をよく知り、その期待に応える」という生き方のことです。
ぼくはフリーランスの時からいろんな仕事に手を出して、ほとんどが中途半端に終わりました。フリーランサーとしては負け組です。
その中でやっと人の役に立てそうな手応えを掴んだのがWebマーケティングでした。
なぜこれがうまくいったのかといえば、相手をよく知り、その期待に応えたからだと思います。そこに集中してましたから。
無意識に「マーケターのように生きる」をやっていたわけです。
今の職場の期待には予想以上に応えられていたようで、転職を機に辞めるつもりが、けっきょく業務委託で続けることになりました。
転職先の会社から声がかかったのも、「こいつは自分たちの期待に応えられる」と見てもらえたからだと思います。
ぼくが期待以上の働きをできそうな分野は限られています。
今回の転職は自分にとっても相手にとってもWin-Winなものになると思うし、そういうものにしていきます。