こんにちは。カトー(@hisayosky)です。
2017年7月、京都の亀岡にある「宝泉寺」にて修行してきました。
こちらのお寺は水曜日をのぞく毎日入山者を受け入れており、「お寺で修行してみたい!」という人に広く門戸を開いています。
宝泉寺はソフト面でもハード面でも「修行者ファースト」のお寺でした。なので修行初心者でも安心です。
というかむしろ
宝泉寺へ行けばまちがいない!!
と断言してしまってよいくらいです。
この記事では、
「修行やってみたいけど心配だな」「大丈夫かな」と思っている方はぜひ読んでみてください。
ではいってみましょう。
宝泉寺の修行は「システマチック」
入山から下山までスムーズに運営できるように仕組みが整備されています。
❒入山時
入山時、玄関に「
入山者はそのまま入って部屋(
滝の間には「
❒作法の説明
修行では「作法」を守らなければなりません。
主には「
説明にはDVDが用いられます。
作法は1度教えてもらったからといってすぐにできる
❒作法の練習方法
ではややこしい作法はどうやって身に付けていくのでしょう。
たとえば食事の際、
各机のむかって左側(
右側(「い」と「え」
この配置により自分の前の人を真似すれば作
宝泉寺の修行は「常住さんがすごい」
「常住さん」とは、
この方々が入山時の説明から、食事の席決め、
驚くべきはそのスキルの高さです。
❒お経
声の通る人がいるなと思って振り向くととほぼ間違いないく常住さんです。
❒食事の席決め
食事の席決めも簡単そうに見えて技術がいる仕事です。
メンバーが毎日入れ替わるなかで修行者全体の状態を把握して毎食(
そんな仕事を
❒作務
修行者は午前中に作務という仕事をします。畑の草をとったり、
これらはほんの一例です。
常住さんたちのスキルの高さ、作業の効率の高さ、
宝泉寺の修行は「緩急がキレている」
宝泉寺の修行は1日中緊張しっぱなしではありません。
軍隊並みにきちっとした場面と、普段と同じように過ごせる場面があります。
❒食事の緩急
粥座(朝食)と薬石(夕食)
いっぽうで斎座(昼食)
❒スケジュールの緩急
1日のスケジュールにも「緩」と「急」があります。
斎座が終わると約4時間は自由時間となります。外出が可能なので徒歩20分ほどのファミレスでゆっくりできます。
「
宝泉寺の修行は「ご飯がめっちゃおいしい」
覚えている限り、朝夕の食事で出たものをあげてみます。
- かぼちゃの煮物
- なす味噌炒め
- 切り干し大根
- ポテトサラダ
- 野菜の酢の物
- なすの揚げ物
うちでも作れそうなものばかりですが、確実に「
食事では最後に器にくっついた食べ物をお湯に溶かして飲み干します。
斎座(昼食)
ばらずしのときには豆腐のグラタンも一緒に出ていました。制限のあるなかで工夫して作っていただいているのがわかります。
お寺の食事というと味も量も物足りないのを想像していましたが、まったくそんなことはありませんでした。
宝泉寺の修行は「皆それぞれに悩みがあると知れる」
修行中は私語を禁じられていますが、
話してみるといろんな人がお寺に集まっていることに驚かされます
修行に来た理由も人それぞれです。
- 転職の悩みを抱えている人
- 家庭の悩みがある人
- ちょっと仕事をストップさせて立ち止まりたい人
- 生と死のことについて考えている人
- 家だと眠れない人
- ただ座禅に興味があった人
- お母さんに行けといわれて来た人
など本当にさまざまでした。
お寺に来た理由はおたがいあまりふれませんでしたが、下山のあいさつで話してくれる人が多かったです。
宝泉寺の修行は「施設が整っている」
宝泉寺は修行環境がとても整っています。
もともとお寺にあったものを利用して修行者を迎え入れているので
❒宿泊施設
女性にはログハウス、
男性の場合、入山時に「
❒トイレとシャワー
シャワーは全部で4ヶ所あってすぐに使えないことはまずありません(予約制)。全部ではありませんがドライヤーもついていま
❒その他、洗濯機など
洗濯機と乾燥機が3基ずつあります。
タバコを吸う人には喫煙所、
❒エアコン
禅堂と談話室と食堂にはエアコンがあります。
宝泉寺の施設は贅沢なくらい「修行者ファースト」と言えそうです。
宝泉寺の修行は「ファンがいるくらい法話がおもしろい」
火曜日と土曜日に和尚さんによる法話があります。話が続きになっていて、毎回「今日はここまで。
この法話は楽しみにしている人が多かったです。「法話の続きが聞けないのが残念だ。Skypeで中継してくれないかなあ」といって名残惜しそうに下山していく人もいました。
宝泉寺の修行は「みんなと一緒だからできる」
座禅をしたことがない人にとって動かずに座っているのはたいへんです。まずできそうにありません。
でも宝泉寺に来るとなんとなくできてしまいます。たくさん作法のある生活も最初は「ムリ!」と思うのですがなんとかなってしまうのです。
たぶんみんなでやるからじゃないですかね。
それぞれが自分のやるべきことをしっかりやるとほかの誰かの助けになっているとでも言いますか。そんなつながりが宝泉寺の修行にはあると思います。
宝泉寺の修行は「忘れていた謙虚さを思い出させてくれる」
宝泉寺の修行でもっとも重要なことは、注意や指導を受けたら
はい、ありがとうございます!
と言うことです。慣れが必要です。
入山時に渡される「
でも意外とできません。
注意を受けるとはじめはびっくりします。注意されたことを懸命に直そうとするあまり「はい、
年下の常住さんから毅然とした態度で注意をされて反抗心が生まれることもあるでしょう。
わざわざ口に出して「はい、ありがとうございます」と言うのは「謙虚な心をもつため」だそうです。
和尚さん曰く「
説くだけで人は謙虚になれませんから「はい、ありがとうございます」という型で練習するかんじですね。
これさえできれば宝泉寺の修行生活は大丈夫ですよ(本当です)。
宝泉寺の修行は「宣言する場になる」
朝、作務の役割分担の前に下山者の方の挨拶があります。
和尚さんからは「みなさんに挨拶をお願いします」
だから何を言ってもよいのですが「なぜこのお寺に修行に来たのか」
ぼくも下山者として挨拶をしたからわかりますが、
口に出すこともまた行動です。
自分はこの修行でなにを知ることができたのか。これからどうしていくのか。
宣言するのにちょうどよい場所でした。
まとめ:京都の宝泉寺は修行初心者にやさしいお寺です
- ソフト・ハード両面が整備されている
- ほかの人たちと一緒にがんばれる
- ごはんがおいしい
- 緩急がついていてやる気なら観光もできる
- ひとことで言って「修行者ファースト」
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