こんにちは。カトヒサ(@hisayosky)です。
2018年3月をもちまして11年勤めた職場を退職しました。
ぼくが会社を辞めた理由は職場の人間関係です。
辞めようかなと思い始めたのは2017年の12月くらいです。実際に上司に「辞めます」と言ったのが翌年の7月。
「辞めたい」と思うのと「辞めます」と口に出すのとでは天と地ほど差があります。
思ってから口に出すまで7ヶ月もかかってしまいました。
7ヶ月のあいだ悶々と考えているだけだったらいまも言えていなかったでしょう。
大事なのは「辞めるって言っても大丈夫」と自分自身が思えるようになることでした。ぼくは7ヶ月という時間を自分への根回しに費やしました。
今回は「仕事辞めます」と言えるようになるためにどんなふうに自分に根回ししたのかをお話します。
まず友人に「辞めます」と言う
いきなり上司に話す勇気はなかったのでまず友人に話してみようと思いました。
ただし友人なら誰でもよかったわけではありません。
いくつか条件がありました。
遠方にいること
職場の近くにいる人だとどこから話が漏れ伝わるかわかりません。
だから遠くにいる人に聞いてもらうことにしました。
いまの職場とはなんの関わりもない20年来の友人が遠方にいます。
その人にわざわざ会いに行って「仕事を辞めることにした」と言いました。
友人に言うのはたやすいかと思っていましたが意外と勇気がいりました。
遠くにいる人だと会うために労力がかかりますしそう簡単に会えません。
「いましかない」と思えばいいにくいことを言う力になります。その意味でも遠くにいる人のほうが都合がよかったですね。
自分の声と言葉で伝えること
遠くの友人ならメールを使う手もありましたがメールではだめでした。
メールだと指でタップすればえいやっとメッセージが送れてしまいます。声を出して直接伝えるのとハードルの高さがぜんぜん違います。
重要なことはなんでもそうですが、相手を前にして自分の声と言葉で言うことに意味があります。メッセージを指で送るのでは簡単すぎて自分の決心を固める手段としては不適当でした。
背中を押してくれる人であること
遠くにいる友人なら誰でもよかったわけではありません。ぼくは人を選びました。
この友人とは長い付き合いで、ぼくのことを肯定してくれる人でした。
せっかく話しても「よしたほうがいい」なんて言われたら決心が揺らぎます。「いいね」と背中を押してくれる人を選ぶべきです。
現状を把握する
一度にやったわけではありませんが、自分の現状を正確に捉えなおしました。
その結果以下のような状態であることがわかってきました。
仕事
職場の人間関係は修復が不可能。10年続けたいまの仕事には頭打ち感あり。これ以上やっても繰り返しになるだけでめざましい成長は見込めない。オンリーワンにはなれない。
職場だけ変える手もあるが、また同じ仕事をやりたいとは思わない。仕事変えたほうが断然おもしろそう。
経済状態
まったく収入がなくても2年くらいはやっていけるだけの蓄えがある。
くわえて資産の運用スキルがわずかながら身についているので現在の能力でもいまの年収の1/3程度は安定して稼ぐことができる。
周囲への影響
幸か不幸か扶養家族はいないので自分以外に路頭に迷う人はいない。
両親は落胆するだろう。妹は「ふーん」で、親戚は「あーあ」か「おぉ!」という反応だろう。
職場は現在人手が足りていないのでいますぐに辞めたら迷惑がかかる。新年度になれば人員が補充されるので今年度中だけがんばればけじめはつけられる。
これを踏まえますと
- 仕事は変えてしまって吉。
- 退職後2年以内に経済的基盤がつくれればよい。
- 職場にだけ迷惑がかかりそうだが、今年度いっぱいで辞めることにすればそれほど迷惑はかからない。
となりましたので「辞めるって言っても大丈夫かな」と気持ちが傾いてきました。
旅でも人生でも迷ったら現在地を知ることでだいぶ気持ちが落ち着いてきます。まず現在地を知ることですね。
辞めたあと活動の柱になることを探す
現在地がわかったら次は目的地です。最終目的地はわかりっこありませんから当面の目的地がわかればよいと考えました。
最終目的地=生活の基盤となる新しい仕事 だとすると
当面の目的地=仕事になりそうな活動 となります。
仕事になりそうな活動はとりあえず収入を生まなくてなくてかまいません。2年後までに十分な収入が発生していればいい。
それよりも自分が楽しんで継続的に取り組めるものを探しました。これにくわえていまから始められることも条件としました。
その結果3本の柱を見つけることができました。
①ブログ
どんな仕事をするにせよ個人で仕事をするなら「自分メディア」は強力な武器になる。退職するまでにブログを自分メディアとして育てておけば活動のインフラとして機能するだろう。
②資産運用
稼ぐことはできているのでさらに力を伸ばす。いまできていることを繰り返して精度を上げる。ここで稼いだ分は全額再投資に回したいので生活のための収入源はほかに確保する必要がある。
③3万円ビジネス
ネットを介さないビジネスにも挑戦しておいたほうがいいので入り口として3万円ビジネスをやってみる。低リスクであり参入障壁は低い。具体的なやり方を知るために「地方で仕事を創る塾」に参加しさらに参入障壁を低くした。2017年10月現在、塾は終了して次にやるべきことがわかっている。緩やかに活動を継続中。
辞めた後にすることを考えたら自分が抱えている不安の正体がわかってきました。
ぼくにとって仕事を辞めたあとの不安の正体は「お金がなくなること」と「することがなくなること」でした。
いままでは会社に雇われていることで両方がいちおう満たされていたわけですが、まったくベストではありませんでした。
不安の正体があきらかになっていくとじつはベターな選択肢がほかにもあることが見えてきます。
ベターな選択肢がほかにあるならそっちに行ったほうがいいじゃないか。これでまたひとつ「辞めるって言っても大丈夫」な気持ちに近づいてきました。
物理的にも精神的にも「いまの仕事」を切り離す
辞めた後のことを考えるなら、居住地を離れてぜんぜんちがうことに埋没するのがよいです。
日常生活の延長線上で考えると現状のいいところが見えてきてしまいます。
「とりあえず安定しているよな」とか「いい人間関係だってあるよな」とか。
下手をすると「再就職は難しいだろうからこのまま働き続けた方がいいんじゃないの???」とか平気で考えてしまいますので、いったんいつもの生活から離れるのが賢明です。
ぼくは夏期休暇をつぎ込んでお寺で修行することにしました。
お寺は京都と山梨でしたので物理的に家から離れられます(家は長野です)。
修行中は完全にお寺のルールにしたがってお寺の仕事をしますので、自分の仕事のことを考える余地がありません。
疑似的にいまの仕事がなくなった世界を体験できるわけです。
ぼくは「なんだぜんぜん平気じゃないか」と思いました。すがすがしいとさえ思いました。
こうなるともう辞めるほうに気持ちは大きく傾きました。
お寺でなくてもよいですが、自分からいまの仕事を完全に切り離してみるのは辞めた後のことを考える上でとても有効でした。
けっきょくぼくはこの修行の直後に上司に退職を願い出ました。ここを逃したらまた言えなくなるような気がしたのですぐに言いました。
言いにくいことでもすんなり言えるときってあるものです。「とき」を逃さないためにも自分への根回しはしておいたほうがいいですね。
やっておけばよかったと思うこと
会社を辞めるのに不安があるのは「自分に市場価値があるのか」がわからないからです。
市場価値があるとわかれば転職先の心配はいりません。
ぼくは「転職しても未来はない」と思い込んでいたのでフリーへの道を選びましたが、なかなか勇気がいる選択です。
- いまの会社はできるなら辞めたい
- かといっていきなりフリーでやっていく自信はない
という方はとりあえず転職エージェントのカウンセリングを受けてみてはいかがでしょう。
ぼくはこれを知りませんでした。
フリーになるとしても知っていたら受けていたでしょう。強みや弱みなど含めて現状の自分が客観的に評価してもらえるからです。
転職するにしてもフリーになるにしてもありがたいサービスです。
この転職カウンセリングを無料で受けられるのが「ハタラクティブ」です。
ハタラクティブの転職カウンセリングのいいところは、
- 「自分発見カウンセリング」で向いている仕事、求められている仕事がわかること
- プロの目線で5~10年後を見据えた仕事選びができること
です。
どうせ仕事を変えるなら前職より自分にあったところがいいですし、なるべくなら転職は繰り返したくはありません。
転職に慣れてる人はいいですが、ふつうは自分ひとりで考えると思い込みが邪魔をしていい判断ができません。
そこをお手伝いしてくれるサービスが無料で受けられるわけです。
ノーリスクで転職の失敗を回避できるなら試してみる価値はありますね。なにもしないよりは絶対いい。
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ただカウンセリングを受けるには、9つある支店のいずれかまで出向かなければなりません。
支店があるのは、
なので、地域によっては行くのがむずかしいかもしれません。
考えることがあるとすればこれくらいです。
すべてのサービスが無料ですし、フリーターでも既卒でも業界未経験でも対応してもらえるので、できることが思い浮かばないならとりあえず登録してみてはいかがでしょうか。
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まとめ:「仕事辞めます」は勢いで言えるものではない。気持ち的にも経済的にもある程度準備してから落ち着いて言おう
「仕事辞めます」と言えるようになるために
- 遠方の友人を訪ねて「仕事辞める」と言う。背中を押してくれる人を選ぶ。
- 自分の現在地を整理してみる。
- 辞めた後にすることを探す。楽しんで続けられて、いますぐはじめられること。
- どこか遠くへ行って、いまの仕事がなくなった世界を疑似体験してみる。
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